時間に間に合わない!と思って自転車を使って道路に停めると,たった半日で撤去されていた。しかも,自転車を取り戻すのは有料。撤去自転車の返還費用も,中野区と新宿区と文京区で比べてみた。
東京で路上に半日自転車停めてたら勝手に撤去される
寝坊した。時間がやばい。所要時間を考えたら,徒歩では間に合わない。そうだ,こうなったら自転車ぶっ飛ばして目的地までいって,前の道路に自転車停めておくしかない。
駐輪場はもっと遠い別のところにあるけれど,他にも道路に停めてある自転車はいっぱいある。半日だけなら,怒られるまい。
そう思って用事を済ませ,自転車を停めたはずのところに来たけれど…
自転車がない!!
盗まれた?いや,鍵はしっかりかけた。よく見ると,来るときにたくさん止めてあった自転車がほとんどなくなってきれいになっている。もしかして,撤去された…?
撤去お知らせ看板見てイライラ,返還手数料高すぎ
停めたはずの自転車を探していると,道路のところに立っているお知らせの看板を見つけた。
「〇月△日,放置自転車を撤去しました」
(あ,今日の日付だ。自転車はどこで返されるんだろう?)
「放置自転車は下記の場所で保管しています。なお,引き取りの際は,返還手数料4,000円が必要です」
は!返してほしけりゃ金払えってことだよね?自転車は人質ですか。これ,「返還手数料」という名の罰金ですよね…
半日自転車道路に止めてただけで4000円も…これなら,しっかり300円払って近くの駐輪場の停めておくべきだった。
寝坊して用事までの時間がなくて自転車を使わざるを得なかったこと,放置していたら高額な返還手数料が必要であることを知らなかったばかりに,とんだ出費を被ってしまった。
(もちろん,まちのマナーに違反して道路に自転車をとめた自分が悪いのだが)
自転車を忘れ歩いて帰ってくる人を叱ってくれる猫 pic.twitter.com/9kCvL8lSRR
— しかるねこ (@shikaruneko) 2018年8月4日
放置自転車引き渡し場所に行くと
放置自転車引き渡しの指定された場所に行くと,自分の自転車を見つけた。半日ぶりの再会だ。けれども,自分の自転車はフェンスの奥に閉じ込められている。助け出すには,身代金(返還手数料)4000円を払う必要がある。
返還の窓口にいくと,自分と同じような目に遭った中年男性サラリーマンがいた。その中年サラリーマンは,窓口のおじさんに文句をいっていた。
サラリーマン「駐輪場がいっぱいだったからその近くに置いていたんですけど?おかしくないですか?」
事務員「いいえ,所定の場所にとめていない自転車はすべて放置自転車とみなします。返還が必要なら手数料をお支払いください」
サラリーマン「そんなのおかしい!私は払わない,自転車返せ」
事務員「不平があるなら,文京区役所の所定の窓口にお問い合わせください。それまでは,自転車はお預かりしたままです」
サラリーマン「いや,おかしいだろ!」…
こんな4000円にけちけちしてごねるようなサラリーマンみたいになりたくないと思った。だから,おとなしく4000円払った。
自転車撤去する人と,返還窓口のひとは嫌われ者だ。これほど恨まれると,そのうち死者が出るかもしれないと懸念している。
文京区,中野区,新宿区で自転車返還費用を比較
文京区以外の返還費用をみてみたい。
文京区は4000円,新宿区は3000円,中野区は5000円だった。
自治体ごとの手数料はどうやって定められてるんだろう?返還手数料を高くした方が,自治体の収入になるはずだ。もしかしたら,自転車返還に10万円とかにもできるのかもしれない。
自治体という「公権力」を振りかざして自転車を撤去し,金を集める。権力って怖いって思った。
自転車を撤去すればするほど,自治体が儲かる
トラックの運転係1人と撤去係2人の計3人がかりで,時給1000円,6時間働かせたとしたら,人件費はたった18,000円。
放置されている自転車なんて,駅周辺になるとゴマンとある。それら1代撤去できれば,4000円。諸経費も含めたら,5台以上撤去したらあとは全部文京区の儲けになる。
ある意味,「撤去した自転車を人質にとってお金を集める」という,安定かつ持続可能な優れた(?) ビジネスモデルだ。
撤去しても撤去しても,なんだかんだで止められる自転車は増える。そして,自転車を撤去すればするほど儲けが出る。「お役所だから土日はさすがに撤去しないだろう」と思ったが甘かった。
僕の自転車を撤去しやがった文京区は,平日も休日も関係なく,今日も元気に自転車撤去している。