生産性を上げるべく,朝型と夜型生活の間で彷徨った末の答え

朝型の生活、夜型の生活、どっちの方が生産性が高く、トータルでみて多くの進捗を生み出すことができるのか。これは、僕にとっての長年の悩みであった。

中学高校時代、毎朝6時半に家を出て学校へ通っていた。必然的に、僕の中では「朝型こそ正義」という考えに。大学に入って、いろいろな誘惑に駆られる。深夜の麻雀や、飲み会。高校までは夜10:30に布団につけば眠れたのに、大学になってから初めて「夜眠れない」悩みがあると身をもって知った。

色々な機会に「生活を朝型に戻さなきゃ」と囚われていたけど、ある日ふと、「別に、眠れないなら夜型生活でもいいんじゃないか?」と思えてきた。朝型と夜型の間で彷徨った成果を、ここに記したい。

朝型に囚われていた時の僕の考え

デキる人は朝型

いろんな「意識の高い」自己啓発系の本には、「一流は朝型」という言説が多い気がする。アメリカの経営者は、朝4時半から行動を開始してるみたいな。お金持ちには朝型の習慣がある、みたいなことに触れてある本も多い気がする。

朝型の有名人、夜型の有名人とか、調べたら色々出てくる。オバマ大統領は後者らしい。でも、人は人、自分は自分というスタンスが大切なんだなと思いました。

電車が空いていてストレスが少ない

事実、朝型生活にはそれなりにメリットがある。まず、電車に座って通勤(僕の場合は、通学)できる。僕が大学行くまでに電車に乗っている時間は、片道1時間弱。できれば満員電車は避けて、寝足りない分を補ったり、本を読んだりブログ記事の下書きをしたい僕である。

それに、電車が空いていると精神衛生的にもいい。イライラすることが少ない。他人と肩が触れ合って身動きが取りづらい満員電車のあの環境に置かれると、自動的にイライラスイッチが入ってしまう。

朝のスタバで優雅に過ごす

朝早くに大学に行っても、教室は空いていないし、教室なんかで空き時間を過ごしたくはない。朝型だった時の僕は、7時開店のスタバの開店めがけて電車に乗っていた。

僕と同じような「朝方の意識高そうなサラリーマンとかオッサン」が朝のスタバの開店前の列に2,3人並んでいた。いつも混んでいて、何かと騒がしいスタバ。けれども、自分の好きな席に自由に座れることや朝のスタバのあの独特の静かさが好きで、朝のスタバ目的で早い電車に乗っていた。

早起きできる分、時間を有効に使える

例えば、9時に家を出るつもりで7時半に起きるとする。男の場合、身支度には30分あれば十分だから、1時間の余裕がある。

けれども不思議なことに、そういう仕事や学校に行く前にできた1時間を、勉強したりブログを書いたりとか有効なことに使えない気がする。これから家を出なきゃいけない憂鬱と、通勤・通学のための体力を温存しておかないといけない気がして、なんだかんだでだらだらのんびりして過ごしてしまっていた。

でも、朝型の生活だったころは、家を出る30分前に起きて、身支度をして電車に乗って、朝7時のスタバで作業をしていた。そうすることで、ダラダラ過ごして無駄にしていた1時間を、スタバで有効に使えるようになるというメリットがある。

朝型を続けて感じたデメリットと行き詰まり

早くスタバに行く割には、作業が進んでいない

朝型生活をしていたころは、5時に起きて身支度して、1時間電車に乗って7時開店のスタバに滑り込んでいた。

朝のスタバの静けさは、早起きした者だけが得られる特権。注文が済んでコーヒー片手に席に着くのは大体7時5分ごろ。そして、マグカップを右手に、スマホを左手に持ちながら10分ほどかけてじっくりとコーヒーを味わうのが僕の流儀。

ボーっとした頭を覚ますためにのんびりコーヒーを飲んでいると、なんやかんやで時間は7時20分とか。そこからさらに、もう片方の手に持ってたスマホが手放せず、ネットサーフィンなりTwitterなりゲームなりをしていたら、余裕で8時とかになってしまう。8時というと、特段朝型でもない、くたびれた平均的なサラリーマンがぞろぞろとお店にやって来る時間だ。

早起きして7時開店のスタバに行きついても、なんやかんやで本格的に作業に着手するのは決まってその1時間後。せっかく早起きしたのに、コーヒー飲んでスマホいじるのに1時間もロスしている。冷静に考えると、朝の時間にスタバにいることはそれほど生産的な時間を過ごしているといえないと気づいたのであった。

朝は頭がぼーっとしてイライラする

7時から8時くらいまでのスタバは空いていて、店内のフロアには僕を含め6,7人程度しかいない。だから、隣2席には誰もいない落ち着いた店内だ。ところが、8時ごろになってお店が混んでくると、隣や前後の席に必ず誰かしらが座ることになる。

目の保養になる美女が座ってくれるなら、僕は文句は言わない。けれども大体近くに座るのは、新聞を広げるサラリーマンか、食事の食べ方が汚い早起きおじいさん。朝で頭がぼーっとしているのも相まって、かなりイライラしている自分がいるとあるときふと気が付いた。

それに、7時のスタバに向かう6時台の電車は、「変わり者」の乗客が乗る時間帯。「普通」の人ならもっと常識的な時間に乗るはず。ピークの時間の電車に乗るのもストレスだけれども、朝6時台の比較的落ち着いた電車内で、自分の隣に「変わり者」な人が座ってくると、「なんでこんなに空いているのに、わざわざ選んだかのようにこんな人が自分の隣に座って来るんだよ」というストレスを感じていたように思う。

朝の時間が5分遅れると、自分の中のすべてが狂ってしまう

朝は5分が命。髪を直したり、ひげを剃ったり、着替えたり、持ち物を準備したり。5分起きるのが遅れただけで、全部5分後倒しになってしまう。

しかも、6時台の電車は8分間隔で運行されている。ぎりぎりで乗り逃したときの次の電車までの8分間はとてもむなしい気持ちになるし、その1本違うだけで、自分の駅から座れるかどうかも変わって来るし、何よりもスタバの開店時間に間に合わなくなる。

僕がいつも朝に行っていたスタバは、7時10分ごろにレジで行列ができるので、電車1本乗り遅れてだけで行列にハマってしまう。それに、店内もそれなりに座っていて、自分が席を選ぶ選択肢が少なくなってしまう。

電車を待つ8分間や、スタバの行列を乗り越えるまでの5分以上の時間を合わせると、トータルで15分以上のロス。朝の5分の後れが、15分以上のロスを生んでしまうのであるよ。

お昼から夜までずっとねむい

朝型の生活をすると、朝の時間を有効に使えたけれども、昼の11時過ぎになると本当に眠かった。そして、昼寝できる環境がないので、夜家に帰るまでずっとねむい。

朝型を推奨するサイトの情報を見ると、朝型を始めた最初のほうは眠いけれど、慣れてくると眠くなくなると書いてあった。けれども、一向に体は朝型に順応する気配はないし、朝起きれたとしても昼からずっとねむい。

一日のトータルの集中力と能率で考えたら、朝型の生活を続けていくことに疑問を感じ始めた。

学校と仕事のための体力を温存しておかない

大学は、1限スタートなら9時から、2限スタートなら10時半から。7時から2,3時間集中すると、知的体力は相当消耗する。

集中しすぎると、その反動で授業にいくと相当眠くなってしまう。朝型にして早く作業をし始めたら、学校や仕事のための体力を残しておかなきゃいけないという課題がある。

夜型にしたら、夜に帰ってひと休みしても、まだ十分にやりたいことをやる時間が残っている。

一度の失敗で朝型は崩れ、なかなか戻せない

人間社会で生きていると、飲み会の誘いがあったりするし、やらなければいけないことが夜まで終わらなかったりする。

6時間睡眠で5時起床の朝型の生活をするには、11時には寝ないといけない。けれども、飲み会は11時からが本番って感じだし、締切に迫られている課題とかをこなしていたら平気で深夜2時とかになったりする。そうなると、5時に目覚ましをかけてもまどろみのなかで無意識に止めてしまって絶対起きれないし、そんな夜更かしの翌日は起きれるのが決まって8時とかだ。

そして、8時に起きた日には、夜の11時にベッドについても全く眠れる気がしない。ベッドの上で眠れなくて退屈して、スマホを見始めると深夜1時を平気で越えているので、罪悪感MAX。

朝型生活とは、非常に繊細な生活習慣。一度崩してしまうと、なかなか朝型生活に復帰できないというのがこれまでの僕自身の経験則である。

週末とのギャップ

学校や仕事が休みになる週末は、朝早く起きるモチベーションがない。すると、平日に早起きしている反動で、布団恋しくてなかなか布団から出られなくなる。平日、無理して実力以上の早起きをするよりも、平日も週末も通して、自分が無理なく起きれるような生活スタイルを確立する必要性を感じたのである。

朝型から夜型に変えた、僕の最近の生活スタイル

長時間の時間の確保よりも、短時間の集中

朝型時代は、朝の時間に2時間とか3時間を確保しようと、続かない早起きを無理してつづけていた。

けれども、その2時間の間、すべて集中できているわけではない。途中、ダラダラスマホをいじたり、やる気が出ないからといってうじうじしていると、普通に1時間が経過していたりする。それならば、家で寝ていた方がマシ。

今の僕は、朝、家を出る前に30分だけ家で集中する時間を確保するようにしている。

寝る前にあらかじめ 朝起きてから30分だけやることを決める。これを習慣にできたことで、朝起きてから何も考えずに自己投資に向えるようになったし、カフェでなく家で集中する習慣もちょっとずつモテるようになってきた。

夜は「余力」を残して寝る

夜型になると、1時でも2時でもそれなりに起きていられる。作業に没頭してしまうと3時を過ぎてしまうこともある。あんまりやりすぎると、翌日のための(すでに日付は変わっているけれど)睡眠時間がどんどん削られていってしまう。

大切なのは、無理なく続く習慣。無理なくこつこつ続けて、自分の体に習慣が染みついている方が、トータルで見たら努力や自己投資の時間は多く確保できると思う。